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胃がんの診断とは

 
胃がんの診断
胃がんの診断のために医師は患者の病歴を問診したり、身体所見をとり、画像診断や臨床検査を行う。次のようないくつかの検査が行われます。

●上部消化管X線撮影(Upper GI series)
●胃内視鏡検査(Gastroscopic exam)
●便潜血検査(Fecal occult blood test)
●腫瘍マーカー血液検査:癌胎児性抗原(CEA:Carcinoembryonic Antigen)など
●超音波内視鏡検査
●腹部CT(=Computed tomography)検査
●腹部超音波走査

 胃がんの存在自体を確認するには胃内視鏡検査かバリウムによる上部消化管X線検査が必要である。便の検査や血液検査では早期胃癌の発見は難しい。X線検査で異常が発見されたときも確定診断のためには内視鏡検査が必要である。内視鏡検査で、異常とおもわれる部位を医師が発見すると、組織の一部を一種のピンセットで採取する生検(biopsy)が実施される。生検標本は病理医に送られ、ホルマリンで固定後に染料にて染色され顕微鏡下にて癌細胞の存在の有無が確認される。場合によっては癌抗原による免疫染色が施される場合もある。生検とそれに続く病理検査が癌細胞の存在を確定する唯一の手段です。

 上記の検査で胃がんであることが確定すると、医師は画像診断(内視鏡やX線検査)で胃がんが胃のどの範囲に広がるか、どの深さまで浸潤しているか、肝臓などの他の部位に転移していないかを調べる。胃癌は肝臓、膵臓など近傍臓器に浸潤・転移することがあり、胃の周辺リンパ節への転移は頻度が高いのでCTスキャンや腹部超音波診断でこれらの部位を検査する。肺にも転移するので、検査が必要である。これらを総合して病期(stage)の判定が行われる。これは治療方針決定に重要である。日本においては早期胃癌は大きさ、リンパ節転移に関係なく、深達度が粘膜内、粘膜下層にとどまるものと定義されています。

胃がんの病期
胃がんの進行度は、T:原発腫瘍の拡がり、N:リンパ節転移の拡がり、M:他臓器への転移の有無 の3つの指標で評価される。それらの組み合わせを生存率がほぼ等しくなるようにグループ分けしたのが病期(Stage)であり、数字が大きくなるほど進行した癌であることを表す。国際的にはUICC(International Union Against Cancer)のTNM分類が用いられるが、日本では胃癌取扱い規約による病期分類が広く使用されている。

たとえば胃がん取扱い規約(第13版)によると、胃の固有筋層まで浸潤する腫瘍で(T2)胃壁に接するリンパ節(1群)のみに転移があり(N1)他臓器への転移がない場合(M0)、StageIIとなる。ちなみに胃癌取扱い規約は日本胃癌学会から出版されており、書店で購入することができる。

最終的な病期診断(Final Stage)は手術後に確定する。外科医は主たる病変を切除するだけでなく、腹部の他の部位の組織サンプルや近傍リンパ節を郭清する。これらの全ての組織標本は病理医の癌細胞検査を受ける。最終的な診断はこの病理検査結果を根拠にして決定され、手術後の治療が必要かどうか判断される。

胃がん取り扱い規約によると肉眼的分類として
0型 表在型
病変の肉眼的形態が軽度な隆起や陥凹を示すに過ぎないもの。
1型 腫瘤型
明らかに隆起した形態を示し、周囲粘膜との境界が明瞭なもの。
2型 潰瘍限局型
潰瘍を形成し、潰瘍をとりまく胃壁が肥厚し周堤を形成し、周堤と周囲粘膜との境界が比較的明瞭なもの。
3型 腫瘍浸潤型
潰瘍を形成し、腫瘍をとりまく胃壁が肥厚し周堤を形成するが、周堤と周囲粘膜との境界が不明瞭なもの。
4型 びまん浸潤型
著明な潰瘍形成も周堤もなく、胃壁の肥厚・硬化を特徴とし、病巣と周囲粘膜との境界が不明瞭なもの。
5型 分類不能
上記分類に当てはまらないもの。
組織学的深達度によってT分類は決定される。T分類はクリニカルステージを決定するのに非常に重要な因子である。

T1
癌の浸潤が粘膜(M)または粘膜下層(SM)にとどまるもの。リンパ節転移の有無を問わず、早期胃癌といわれることが多い。粘膜筋板から0.5mm未満をSM1、それ以降をSM2と細分化することもある。
T2
癌の浸潤が粘膜下組織を超えているが固有筋層(MP)または漿膜下組織(SS)にとどまるもの。
T3
癌の浸潤が漿膜下組織を超えて漿膜に接しているか、またはこれを破って遊離腹腔に露出しているもの(SE)。
T4
癌の浸潤が直接他臓器まで及ぶもの(SI)
TX
癌の浸潤の深さが不明なもの。
その他のTNM分類としてはN:リンパ節、H:肝転移、P:腹膜転移、CY:腹腔細胞診、M:遠隔転移がある。

N0
リンパ節転移を認めない。
N1
第1群リンパ節のみに転移を認める。
N2
第2群リンパ節まで転移を認める。
N3
第3群リンパ節まで転移を認める。
NX
リンパ節転移の程度が不明である。
H0
肝転移を認めない。
H1
肝転移を認める。
HX
肝転移の有無が不明である。
P0
腹膜転移を認めない。
P1
腹膜転移を認める。
PX
腹膜転移の有無が不明である。
CY0
腹腔細胞診で癌細胞を認めない。
CY1
腹腔細胞診で癌細胞を認める。
CYX
腹腔細胞診を行っていない。
M0
肝転移、腹膜転移および腹腔細胞診陽性以外の遠隔転移を認めない。
M1
肝転移、腹膜転移および腹腔細胞診陽性以外の遠隔転移を認める。
MX

遠隔転移の有無が不明である。
こういった分類をする意義としてはこららによってクリニカルステージが決定されクリニカルステージによって治療法が決定されるからである。基本的にN3やH1、P1、CY1、M1となれば無条件ステージWとなり予後は厳しいということになります。

※画像診断とは
放射線診断学(ほうしゃせんしんだんがく)とは、電離放射線(X線など)、超音波、核磁気共鳴などを用いて、主として疾患による形態上の変化を画像化し、診断に用いる医学の一分野である

※臨床検査とは
臨床検査 (りんしょうけんさ) とは、診療目的で行われる患者、傷病の状態を評価するための検査である。

症候学では補助診断(ほじょしんだん)と呼ぶこともあり、これは問診と一般診察こそが病態把握に最も重要であるとの考え方に基づくものである。一方、糖尿病の長期コントロールなどのように検査値が最も大きな意味を持っている場合もあり、一概に診察が検査に勝ると言えるわけではない。また、生活習慣病を自覚症状のない間に発見し早期治療を行うためにも重要である。

一方、検査には費用がかかり、また項目によっては、患者に対して大きな負担を与える(侵襲がある)場合がある。検査の必要性とリスク、コストを勘案して、検査の適応を判断する必要がある。

posted by 女性健康 at 11:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 女性健康「胃の病気」
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